LOW BICYCLES
2013 PURSUIT

サンフランシスコのハンドメイドフレームに、オーナーの美意識を重ねる。
LOW BICYCLES 2013 PURSUIT。
希少なフレームをベースに製作した、世界に一台のCharlie’s Custom。
LOW BICYCLESという存在。
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アメリカ・サンフランシスコのハンドメイドバイクブランド、LOW BICYCLES。
ブランドオーナーであり、フレームビルダーでもあるAndrew Low氏。
そのフレームに魅了されたオーナーが持ち込んだのは、2013年製の希少なPURSUITでした。

アルミの素地を活かしたクリア仕上げに、鮮やかなイエローのLOWロゴ。
その無機質な金属の質感は、個人的にアメリカの名機P-51 MUSTANGを思わせます。

目指すのは、ただ高価なパーツを組み合わせた一台ではありません。
フレームの個性を活かしながら、素材、色、性能、そして乗り手の好みまで。
オーナーと時間をかけて話し合い、カスタムの方向性を決めていきます。

長く乗り続ける一台だからこそ、妥協なく。
組み立てる前に、やるべきこと。
今回持ち込まれたLOWは、未使用のフレーム。
しかし、製作を始める前にいくつかの問題が見つかりました。
まず、純正採用されたALPINAのカーボンフォークには、フロントブレーキの取り付け穴がありません。

一方、リアブレーキブリッジには、取り付け穴が設けられています。

今回の製作では、専門業者へ依頼し、フロントブレーキの取り付け加工を行いました。
カーボン製品への加工は、素材や構造、メーカーの指定によって対応可否が異なります。すべてのフォークに加工できるわけではありません。


そして、もう一つ。
シートポストが約10cmしか入らないという問題がありました。
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こうした場合に使用するのが、シートチューブリーマー。
切削量を慎重に管理しながら、0.1mm単位で調整していきます。
一度削った金属は元に戻せません。
フレームを傷めないよう、精度を確認しながら進める作業です。

手のかかるフレームほど、完成したときの喜びも大きいもの。
これでようやく、組み立ての準備が整いました。
見えない部分にこそ、精度を。
Charlieでは、精度が求められるレーシングパーツを装着する際、フレームの状態を確認し、必要な下処理を行います。
今回も、まずBBシェルから。
専用工具によるネジ山のタッピング。
BBシェル内部のネジ山を整え、BBを適切に取り付けるための精度を確保します。
続いて、BBシェル端面のフェイシング。
接触面を整えることで、アウトボードBBが正しく収まる状態へ仕上げていきます。
加工を終えたBBシェル。
完成車になれば、ほとんど見えなくなる部分です。
しかし、こうした工程の積み重ねが、パーツを正しく組み付けるための土台になります。
特別なフレームに、特別なパーツを。
オーナーが選んだクランクは、台湾のFAITHGEARとVISIONによる限定コラボレーションモデル。
FAITHGEAR × VISION ダイレクトクランク。

ブラックアルマイト仕上げのボディに、水墨画をイメージしたグラフィック。
TEAM CINELLIが使用していたモデルをベースに、独自のデザインが施されています。
世界限定100セット。日本国内ではCharlieより10セットを販売したモデルです。

Limited Direct Crankset
Color:Black
BCD:144mm Track
Crank Length:170mm
Chainring:51T
BB:FSA MEGA EVO386
Weight:818g
※上記は製作当時の仕様です。現在の販売・在庫情報ではありません。
続いて、ヘッドセット。
ヘッドチューブの下処理を行い、選んだのはCHRIS KING。

数あるカラーの中から選ばれたのは、ブラック同士の組み合わせ。

グロスブラックのボディに、マットブラックのロゴ。
目立たせるのではなく、あえて抑える。
今回のカスタムコンセプトは、STEALTH。
アルミの素地と鮮やかなイエローを引き立てるため、コンポーネントにはブラックを基調とした統一感を持たせていきます。

LOW BICYCLES 2013 PURSUIT
フレームの下処理を終え、クランク、ヘッドセット、ドライブトレイン、ホイール、コンポーネントを組み上げる。
一つひとつの選択が、完成した一台の表情を作っていきます。
LOW BICYCLES 2013 PURSUIT
Charlie’s Custom
Owner:Yuki Tsutsumi
クリア仕上げのアルミフレームと、鮮やかなイエローロゴ。
そこへ、ブラックのコンポーネントを組み合わせたステルス仕様。
まるで戦闘機のような佇まいを持つ、一台に仕上がりました。
ハンドル、ステムなどのコンポーネントにはENVEを採用。
アメリカンブランドのカーボンコンポーネントが、このLOWの個性をさらに際立たせています。
ブレーキキャリパーはSHIMANO DURA-ACE R9200シリーズ。
制動性能と操作感、そしてエアロなデザインを兼ね備えたモデルです。
リアキャリパーは、フレームの内側へ配置。
後方から見たときのすっきりとしたラインも意識しています。

細部まで、自分らしく。
ドライブトレインには、FAITHGEAR × VISIONの限定クランクとIZUMI V改チェーンを採用。
チタンコグとロックリングはNOVACORONA。

ハブナットにはRUNWELL。
小さなパーツも、決しておろそかにはしません。
ペダルとトゥクリップはMASH。
オーナーが憧れるピストカルチャーも、この一台の中に息づいています。
最後に選ぶのではなく、最初に決めたもの。
このカスタムで、オーナーが最初に選んだパーツ。
それがHED.のエアロホイールでした。
HED. JET TC9
90mmのディープリムが生む、圧倒的な存在感。
HED.は、アメリカ・ミネソタ州で生まれたホイールブランド。

創業者が自宅のガレージでエアロホイールの製作を始めたことが、その原点でした。
航空力学への探究から、カーボンファイバーや樹脂素材の研究へ。
その積み重ねが、世界のレースシーンで知られるホイールブランドへとつながっていきました。

1984年から続くHED.の歴史。
ツール・ド・フランス、タイムトライアル、トラックレース。
数々の競技シーンで使われてきた、その技術と存在感。
このLOWにとって、単なるホイール以上の意味を持つパーツです。
写真より、記憶に残る一台を。
長い打ち合わせから始まり、フレームの加工、下処理、パーツの選定、組み立てへ。
一つひとつの工程を経て完成した、LOW BICYCLES 2013 PURSUIT。



オーナーである堤 悠貴氏は、プロのフォトグラファー。
その仕事を知っているからこそ、完成した一台を撮影することにも、いつもとは違う緊張感がありました。
美しい写真は、彼の仕事。
Charlieの仕事は、その被写体となる一台を、妥協なく作り上げること。
だから、写真より記憶に残る一台を。
LOW BICYCLES 2013 PURSUIT
Charlie’s Custom
この度は、大切な一台の製作をお任せいただき、ありがとうございました。

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